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博士2年の柴政幸君(生物多様性研)の研究成果が論文として発表されました

本専攻の柴政幸君(生物多様性研:博士課程2年)によるイネ科植物のエノコログサおよびその近縁種の形態学的および機械学的解析に関する論文がPlant Species Biologyに掲載されました。

 

概要

イネ科植物のエノコログサ(Setaria viridis var. minor)は、エノコログサとアワ(S. italica)の雑種であるオオエノコロ(S. × pycnocoma)と、日本の各地で同所的に見ることができる。これらの形態学的および機械学的解析結果は、アワが最も高い穂重量と最も長い稈を持ち、稈の強度が最も低く、エノコログサは穂の重量が最も軽く、稈が最も短く、稈の強度が最も高かった。これらの雑種であるオオエノコロは、両方の祖先種の機械的特性を含む広範囲の稈強度を有しており、この中間的な機械的特性は、繰り返される遺伝子移入によって獲得されたことが示された。そのために日本各地のオオエノコロは、それぞれの環境に合わせた機械的強度を持つ個体が選択されていることを示唆した。
尚、本研究は科学研究費助成事業基盤研究(C)の支援の下、実施されました。

Masayuki Shiba, Ryosuke Sato, Tatsuya Fukuda (2024) A comparison of mechanical characteristics among Setaria viridis var. minor, Setaria italica, and Setaria × pycnocoma species of the family Poaceae. Plant Species Biology 39: 51-58.
DOI: https://doi.org/10.1111/1442-1984.12435

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