教員 | 准教授 西村太樹 にしむら だいき |
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研究内容 | 加速器を利用した不安定原子核の実験 |
社会との接点 | 宇宙での元素合成の起源の解明、放射線医療や診断 |
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研究内容
理化学研究所や放射線医学総合研究所などの重イオンビーム加速施設で国内・国外の大学や研究機関と共同実験を行います。原子核に原子核を衝突させることで自然界に存在しない不安定な原子核を生成します。そして、不安定核ビームやそれから放出されるベータ線やガンマ線を観測することで、不安定原子核の性質を調べます。自分自身で検出器を製作したり、データ解析プログラムを開発したりすることで、世界中で誰も知らない対象の原子核の性質を解き明かします。
社会との接点
宇宙の誕生以来、不安定原子核の反応を経由して重たい元素が合成されてきました。私たちの体や地球を構成している元素が宇宙のいつ・どこで合成されたのか不安定原子核の実験によって解明し、宇宙の歴史を解き明かします。また、自然界の四つの基本的な力の一つである「強い相互作用」は原子核の中で働いていますが、完全には解明されていません。原子核の性質を詳細に調べて「強い相互作用」を完全な理解を目指します。さらに、ナノの百万倍小さなフェムトの世界での将来的なテクノロジー開発を目指します。
2023年度研究室メンバー
- 博士前期1年:3名
- 学部4年:2名
- 学部3年:3名
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主な卒業研究テーマ
- 自然界に存在しない不安定原子核の半径・質量・半減期などの測定
- 重イオンビームの原子核の種類を決めるための検出器の開発
- 原子核のベータ崩壊・ガンマ崩壊測定実験
2022年度
- クロム45の107 keVアイソマーの寿命決定
- 原子番号 Z=19-26 の陽子過剰及び安定核 領域における核異性体由来のγ線測定
- 理研RIビームファトリーでのネプツニウム237 位体の生成
- SHARAQ13 実験でのアイソマー核からのガンマ線を利用した粒子識別
- コンプトン散乱のシミュレーション
2021年度
- BigRIPSにおける 超高速プラスチックシンチレーション (PL) 検出器を用いた時間測定システムの性能評価
2020年度
- 位置感応型ゲルマニウム半導体検出器の位置決定法の開発
- 不安定原⼦核ビームの検出に⽤いる電離箱検出器の性能評価
- RIビームファクトリーにおける238Uビームを用いた位置感応型Ge検出器GRAPEでのγ線測定
- 二重魔法数78Ni周辺核における 核子剥離断面積の系統的測定
2019年度
主な修士研究テーマ
2022年度
2021年度
西村太樹 准教授
加速器施設のビームライン