世田谷キャンパス6号館2階
教員 | 教授 長田剛 おさだたけし |
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研究内容 | 高エネルギー原子核反応論、素粒子論の現象論を主とする理論物理学 |
社会との接点 | 自然に対する理解と畏怖の念を、社会の 人々と共有 |
研究室をさらに詳しく
研究内容
陽子や原子核を光速近くまで加速させて互いに衝突させると、原子核を構成する陽子や中性子が溶けだして、クォークやグルオンと呼ばれる素粒子があたかも「液体」のように振る舞う状態になると考えられています。
この状態は、宇宙開闢の極初期(ビックバン後の約10万分の1秒後)に存在していた物質を再現すると考えられています。
理論物理研究室では、理論物理学の手法を使って、加速器で得られた実験データを詳細に解析し、高温・高密度の素粒子の「液体」がどのように振る舞うのか、また、どのように加速器実験のデータに現れてくるのか、などの理論的な研究を行っています。
社会との接点
我々を研究へと突き動かす原動力は、物理が心から面白いと思う気持ちや、自然現象を深く理解したいという衝動にも似た気持ちです。
実社会での応用について考える場面は少ないですが、自然に対する深い理解や畏怖の念は、社会にある様々な垣根を越えて、多くの人々と共有することができます。その意味で、物理学の基本的な研究は、社会を構成している人類に、もっとも根源的な形で接点を持っていると言えるかもしれません。
主な卒業研究テーマ
- グルーオン飽和描像にもとづく素粒子多重発生現象の理論構築
- 相対論的散逸性流体模型の理論構築と高エネルギー原子核衝突反応への適用
- その他、理論物理学の研究対象全般
ゼミの様子
長田剛 教授