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学科・専攻の概要

自然科学科

現代社会では、科学技術は高度に専門化し細分化されています。また、従来の学問体系にはなかった新しい境界領域・学際領域も開拓されています。そのため、一般の人々にとっては、科学的な内容を十分に把握できない状況が生まれています。また技術者同士でも、専門分野が少し異なると話がかみ合わないことがよくあります。このような状況では、特定の分野に限定された専門家だけではなく、自然科学全般を体系的に理解し、科学と人間の歴史を熟知したうえで、科学的な内容をわかりやすく伝えることのできる人材が求められています。科学的な事柄についての「通訳」が必要な時代になっているのです。

科学と社会の架け橋

科学に関する総合的な見識と健全な判断力を有し、科学と社会の架け橋となって、幅広い分野で活躍できる人材を育成する。
自然科学科はこのような教育目標を掲げて、本学初の理学系学科として2009年に開設されました。自然科学科は、数学だけ、生物や地学だけ、といった、特定の分野だけを学ぶ学科ではありません。数学好き、理科好きの学生たちが一つの学科に集まり、自然科学を総合的に学ぶなかで、調べる力、考える力、伝える力を養い、理系職業人としての健全な見識と判断力を培います。

学びの特色

自然科学科では、学生たちがのびのびと、目標を持って主体的に学べるように、いくつもの特色あるカリキュラムを用意しています。

 自然コースと数理コース

自然科学科は、数学から物理学、化学、生物学、地学までの広範な分野をカバーしており、これらは自然コースと数理コースに大別されます。学生は、1年生の4月の段階で自然コースか数理コースかの選択をしますが、2年生まではすべての分野を幅広く学びます。そして3年生の4月で各分野に分かれて事例研究を開始し、9月で各研究室に配属され、4年生で卒業研究を行います。科学の営みの本質に触れられるように、卒業研究では、学生一人ひとりが自分の力で工夫しながら完結できるテーマを選択します。

 フィールドワーク

植物学や動物学、地質学、地理学、天文学などの自然科学諸分野の知識を幅広く吸収するため、野外実習科目などで国内・海外の各地に滞在し、現地の人と触れ合いながら体験的・総合的に学習するフィールドワークを重視しています。

 学芸員課程

学芸員を目指す人たちのために、学芸員の資格が取得できる「学芸員課程」を開講しています。博物館運営の経験者や、教育番組制作の経験がある教員たちによる授業や実習を通して、実践的な知識と技能を得ることができます。

取得できる資格

自然科学科では、所定の単位(実務・研修・講習を含む)を修得することで、以下の資格を取得できます。これらの資格を取得した学生のなかから、中学校や高校、そして動物園や水族館で活躍する人材が生まれています。

  • 中学校教諭一種免許状(数学)(理科)
  • 高等学校教諭一種免許状(数学)(理科)
  • 学芸員

自然科学専攻

2020年、本学大学院の総合理工学研究科に自然科学専攻が開設されました。
自然科学専攻では、数学や理科を総合的に学ぶという自然科学科の方針を継承しつつ、各分野の専門的な研究をさらに深めていきます。2年間の修士課程を修了すると修士(理学)、その後の3年間の博士課程を修了すると博士(理学)が得られます。また、中学校教諭と高等学校教諭の専修免許状(理科)を取得することができます。

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