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社会人博士3年の井上尚氏(生物多様性研)の研究成果が論文として発表されました

本専攻の井上尚氏(生物多様性研:社会人博士3年)による日本産アゲハ属チョウ類の寄主植物の葉と花から発する揮発性物質に関する論文がAgricultural and Biological Researchに掲載されました。

 

概要

日本産アゲハ属チョウ類の寄主植物として考えられる14種のミカン科植物およびセリ科植物の葉における揮発性物質の単離と同定を行った結果、主に6つのグループに分かれることが明らかとなり、植物の系統関係と一致しないことが示された。またそのうちの6種の花からも同様に揮発性物質の単離と同定を行った結果、全ての花にリナロールが含まれていることが明らかとなった。さらにマンダリン(Citrus deliciosa)とカラスザンショウ(Zanthoxylum ailanthoides)の花の揮発性物質は葉と類似度が高いことが明らかとなったために、これらの葉を寄主植物とする日本産アゲハ属チョウ類は訪花も行っている可能性が示された。
尚、本研究は科学研究費助成事業基盤研究(C)の支援の下、実施されました。

Takashi A. Inoue, Hitomi Otani, Kinuko Niihara, Tatsuya Fukuda (2023) Inventory of leaf and flower odorants in plants associated with the life cycle of Japanese Papilio butterflies. Agricultural and Biological Research 39: 441-448.
DOI: 10.35248/0970-1907.23.39.441-448

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