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修士1年の丸井裕暉君(生物多様性研)の研究成果が論文として発表されました

本専攻の丸井裕暉君(生物多様性研:修士課程1年)によるサクラソウ科植物ハマボッスの種子の発芽特性に関する研究が、International Journal of Biologyに掲載されました。

概要

サクラソウ科のハマボッス(Lysimachia mauritiana Lam.)は、東アジア、フィリピン、ミクロネシア、ポリネシア、インド洋の海岸沿いに広く分布しています。 本種は日本にも広く分布しているため、東日本大震災の津波で被害を受けた海岸の裸地でも発芽・生育できるのではないかと考えられました。 そこで本研究では、異なる播種深さ、温度、塩分土壌条件下におけるハマボッスの種子の発芽特性を明らかにすることを目的としました。

解析の結果、ハマボッスの種子を土壌表面近くに播種すると最も高い発芽率が得られ、播種の深さが増すにつれて発芽率は低下し、また比較的低温でも発芽しました。 さらに、1% 未満の塩水や塩分が蓄積した土壌でも発芽できることが明らかになりました。 これらのことはハマボッスの種子が、津波で被害を受けた裸地においても降水によって土壌の塩類が減少した場合、土壌表面に播種することによって発芽する可能性があることを示唆しています。

尚、本研究は科学研究費助成事業基盤研究(C)の支援の下、実施されました。

MARUI Yuki, TAKIZAWA Eiichi, SHIBA Masayuki, YOSHIZAKI Shin, FUKUDA Tatsuya (2023) Seed germination and seedling emergence of Lysimachia mauritiana Lam. (Primulaceae). International Journal of Biology 15: 13-23.

DOI:https://doi.org/10.5539/ijb.v15n1p13
URL:https://ccsenet.org/journal/index.php/ijb/article/view/0/48451

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