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生物多様性研の学生が第85回日本植物学会にて発表しました

本専攻の生物多様性研究室の柴政幸君(修士課程2年)が第85回日本植物学会(東京都立大学)にて発表しました。

環境適応における力学的背景: 渓流沿い植物を例に

演者:柴政幸(修士課程2年)、飯島正徳、福田達哉

要旨:多くの植物の環境適応は,様々な形質の変化に伴って成立することが知られている.このうち渓流沿いといった増水時に水流の影響を受ける場所では,そのストレス回避のために多くの植物が狭葉化を獲得していることが報告されているものの,茎や葉柄における水流による選択圧回避のメカニズムに関しては不明な点が多い.茎や葉柄の解析は渓流沿い植物の選択圧を直接受ける地上部全体の評価につながるために重要であると考えられる.そこで本研究では,渓流沿い植物ヤシャゼンマイを例に,葉柄における渓流沿い適応メカニズムを力学的および解剖学的側面から定量的に明らかにする.
本研究で用いたヤシャゼンマイと対照種であるゼンマイは山梨県上野原市の鶴川において採集を行った.また葉柄の力学的な解析に両端支持梁での3点曲げ試験を行い,そこから得られる物理量(曲げ応力,歪,曲げ剛性など)から,両種の柔軟性を中心とした比較を行い,また走査型電子顕微鏡を用いて葉柄の横断面の構成組織から,そのような違いを獲得した背景を解剖学的視点から議論していく.

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